2009年3月25日水曜日

3月24日の米国市場


<主要インデックスの終値>

DOW: 7660.21 -115.65 (-1.49%)
Nasdaq: 1516.52 -39.25 (-2.52%)
S&P500: 806.25 -16.67 (-2.03%)

非常に大きく上昇した昨日から明けた本日は、それ程インパクトのあるニュースもなく、利益確定売りの動き等から若干(?)下落して終了しています。Nasdaqが他のインデックスよりも下がっていますが、ここ最近は他のインデックスよりもパフォーマンスが良かったので、やはり調整的なものと考える事ができるかと思います。

今日の下落の原因としては、政府の銀行救済策について再評価をした結果と言った見方を挙げている記事もあります。

参考記事:Wall St. slides as investors reassess government bank plan

<本日の主なニュース>

本日は、ガイトナー長官とバーナンキ議長が揃って上院の委員会に出席し、AIGの政府の監督に関してそれぞれが声明を行い、議員と質疑応答を行いました。

House Financial Services Committeeのサイトでこの声明と質疑応答の全てを収録したビデオを見る事ができます。関連の記事だけでなくビデオを見ると、実際のやり取りの様子や発言の主旨等良くわかります。ただし、かなり長いです。(2時間以上、前半の1時間で二人の声明は終わります。)時間のある方にはお勧めします。(私も、このエントリーを書きながら、ビデオを見ているところです。)時間に限りがあるが、この件に関することに興味がある方は、以下に添付しておりますGeithner氏とBernanke氏の声明の文書を読まれる事をお勧めします。

Oversight of the Federal Government’s Intervention at American International Group
Tuesday, March 24, 2009, 10:00 a.m., 2128 Rayburn House Office Building

やはりAIG絡みの話は、かなり白熱した様で、メディアの方でも多く取り上げられていました。記事の中でもWSJのものが良くまとまっているので、以下に添付します。(添付の写真もWSJのOnlineの記事のものを使用しています。)



Bernanke, Geithner Call for Broader Government Power
The Wall Street Journal, March 24, 2009

バーナンキ氏の声明文

ガイトナー氏の声明文


関連記事を添付します。
Obama admin. seeks powers to shut firms like AIG


<主なセクター・株の動き>

(ファイナンス)昨日の大幅な反動か、今日はそれなりに下がっています。但し、下落の幅には差があります。特にMorgan Stanleyは2.82%の上昇で非常に目立っていました。なぜなのか、今の時点で明確な理由についての記事は見ていません。Goldmanも1.19%の小幅な下落でした。下落で目立ったのは、WFC 10.56%, JPM 8.52%, BAC 7.44%の下落でした。

(小売り)下落しているところが多いですが、それ程大きくは下がっていないです。

(住宅関連)昨日は、ファイナンス・セクター同様非常に大きく上昇しましたが、本日は、下落しているところが多いです。ただし、下落の幅は

(テクノロジー)  下落しているところが多いですが、主要企業の下落の幅はそれ程大きくありません。Microsoft 2.18%, Yahoo 3.41%下落で目立った感じです。

<まとめ・コメント>

昨日の大幅な上昇に対して、本日はどうなるのかと思いましたが、調整的な下落で終わった様に思います。大幅な上昇の大きな要因だった政府の銀行救済案に関しては、一日経って、これで全てが解決する訳ではない事、解決には時間がかかる事、弊害や抱える諸問題・懸念等もあることから、ある程度冷静に見直された様で、ファイナンスセクターの株は全般的にはそれなりに下がりました。昨日の上昇が極端な位だったので、ある程度大きく下がっても、調整とも解釈できるかと思います。但し、上にも書いた様に下落の幅には差があった事、投資銀行系はMSについては上昇、GSは小幅の下落に留まっていた事も注目に値するかと思います。

上にも書いていますが、AIGの件について、上院の委員会でガイトナー長官とバーナンキ議長の声明と質疑応答が行われました。また、これも上に書きましたが、AIGのボーナスの件については、大きな問題として扱われています。それにより、Goldmanに関しては、政府の救済融資を早期に返還する動きを加速させている等、一部ファイナンス企業の今後の動きに影響を与えたり、また、その動きによって市場にも影響を与える事が予想されます。今日のニュースで、AIGの(高額の)ボーナスを受け取った社員(経営者)の一部はボーナスを返還する動き等も取り上げられています。当分はこの件は、様々な形で市場に影響を与えると思います。

House Financial Services Committeeのガイトナー長官とバーナンキ議長の声明と質疑応答のビデオを見ているのですが、結構、興味深いです。ただ、上に書いた様に非常に長いので、今は、両社の声明が終わって、議員側のコメントの声明等の方に移っています。WSJの記事が簡潔に良くまとまっているので、ご興味のある方は一読をお勧めします。可能であれば、この記事については、別のエントリーで取り上げたいと思っています。

市場の動きに関しては、全体としては調整的な下落、しかも、それ程大幅ではないので、市場の動きとしては落ち着きを取り戻している様に思います。ちょっと注目は、住宅関連のセクターは、昨日の大幅な上昇にも関わらず、今日の下落は限定的だった事です。これは、それなりに大きく下落したファイナンシャルとは、対照的でした。何となく、印象としては、住宅市場については改善が見られ、年内中にも回復するのではと言った見方が強くなってきている様に思います。私はその様にはとても思えませんが、、、

政府の銀行救済策についても、本日のWSJに良い記事があります。これについても本エントリーで取り上げたいと思っているのですが、他にも取り上げたい事が多くあるため、整理して取り組みたいと思います。

(尚、利き腕に痛みがあり、タイプしたり、物を持ったりする事が苦痛なので、どれだけ取り上げられるかは、体の調子とその他にも依存しますので、あしからずご了承下さい。)

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