先日、Obama政権のタスクフォースが、バンクラプシーの法律家を雇ったとの報道がありましたが、17日のWSJで、タスクフォースのリーダー達は、Chapter 11を申請するバンクラプシーでなく、リストラクチャリングに注力しているとの報道がありました。
この記事は、Steven Rattner, タスクフォースの中心人物のインタビューからの引用なので、信憑性は高いと思います。
Obama Seeks to Avoid Auto Bankruptcies
Wall Street Journal, March 17, 2009
以下、記事の概要です。
Steve Rattnerはインタビューで、「時として、(バクラプシーは)いくつかの企業にとって必要な場所となるが、確実に望ましい場所ではなく、そして、我々のゴールがこれらの会社がバンクラプシー(破綻申請)となることを見る事ではないことも明らかである。彼らのビジネスは消費者に直面している性格であることを考慮した場合、特にそうである。」
オバマ政権は、同様に、タスクフォース・チームは、GMとクライスラーに対して貸し出した174億ドルの融資の条件として、会社が3月31日までに、長期的にやっていけることを証明することを求めていたが、これについて再度厳守する様にすることを行わない、としている。
政府筋は、二つの自動車会社は既に現金を使っており、(貸し出した)ファンドを返す様に要求する事は、彼らが直ちに崩壊する事を招く、と語っている。
バンクラプシーは、望ましい選択肢ではないと強調する事で、貸付金の条件による自動車メーカーの破綻の危険性を取り除き、Rattner氏のチームはGMに対するプレッシャーをある程度軽減し、クライスラーと関連の組織・会社に対して直ちに譲歩を託す様にさせている。しかしながら、チームは、バンクラプシーの選択肢の可能性がないとしている訳ではない。
(中略)
今月の末までに、政府はこれらの企業の存続についての見方と、数年後に業界がどうなっているかについての見方を、公開する計画でいる。しかし、Rattner氏は、それらの計画は、二つの会社の包括的な問題解決については含まれない、と述べている。それについては、株主、組合、経営陣と投資家に大きく依存するだろう、と語った。
(引用終わり)
数週間前にWSJが、GMの経営陣がバンクラプシーに対して柔軟な姿勢に変わってきている、との記事を掲載、また、タスクフォース・チームがバンクラプシーの法律家を雇う等の報道があり、方向性としては、オバマ政権のサポートのもと、Chapter 11を申請して(バンクラプシー)、再建に取り組む可能性が高まっていると思っていましたが、Rattner氏が明確にその選択肢を望まないとしたことは、非常に注目するに値する話だと思います。
確かに、GMが破綻申請となれば、消費者に与えるイメージは大きいものがあるかと思います。失業率が高まり、景気の悪化、等米国経済に対して非常に重要な影響を与える米消費者の心理や消費動向に対して、オバマ政権がより配慮する様になってきている様に思います。
ここにきて、米消費者の新たな不安要因を可能な限り取り除く、消費者に希望を与える様にする、と言った方向に政策やコミニュケーションがシフトしてきている様に感じます。
ただし、実際の米自動車メーカーのおかれている状況はかなり厳しいものなので、実際にバンクらプシーを回避でき、無事再生できるのかに関しては依然として難しい様に思っています。
以前、当ブログで取り上げたWSJの記事のリンクを参考までに添付します。本記事とこの記事を両方読んで比べてみるのもおもしろいかと思います。
今日のWSJ - GMがバンクラプシー(破産)に対して柔軟な姿勢
2009年3月18日水曜日
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