2009年4月16日木曜日

4月15日の米国市場


<主要インデックスの終値>

DOW: 8,029.62 +109.44 (+1.38%)
Nasdaq: 1,626.80 +1.08 (+0.07%)
S&P500: 852.06 +10.56 (+1.25%)

本日は、多少なりとも上下に変動はあったものの、終了前1時間で一気に上昇して、DOWとS&P 500は、1.3%前後の上昇、Nasdaqは前日比でほぼ変わらないところまで戻しました。Fedが発表したベージュブックで、経済活動の低下のペースが落ちてきていると述べられていた事、製造のセクターに対して、ボトムが近いと言った表現が入っていた事等が好感された様です。

Fed says economic weakness slowing

<本日の主なニュース>

また、アメリカン・エクスプレスが、将来の破綻の確率のトレンドを示すクレジットカードの支払いが30日以上滞っている率が5.3%から5.1% に減少したことから、12%近い上昇となりました。尚、3月の破綻のレートは、8.6%から8.8%に上昇しています。他のクレジットカードの事業も、ほとんどが3月の破綻レートは上昇しています。
WRAPUP 1-US credit card defaults rise, but outlook improves

ホワイトハウスのスポークスマンRobert Gibbs氏が、銀行に対して行われているストレステストの結果は5月の初めに好評する予定である事を明らかにしました。
U.S. to release bank stress data in May

FiatのCEO Sergio Marchionne氏は、Chrislerとの業務提携に関して組合が譲歩しない限り、交渉の場から離れる事も辞さないとのコメントを行いました。政府から与えられている期限は4月末なので、交渉は山場を迎えつつある様です。
Chrysler-Fiat talks intensify, Saturn deal eyed

American Airlineの親会社AMRが四半期の決算を発表しました。結果は、3億7500万ドルの赤字、一株あたり$1.35の損失でした。しかし、結果はアナリストの予想よりは良かったため、株価は本日18.72%の大幅な上昇となりました。
AMR reports loss on economy; stock up

<主なセクター・株の動き>

(ファイナンス)CitiとMorgan Stanleyが下落した他は、主要なところは上昇しています。FITB 12.22%, USB 8.10% WFC 7.01%, JPM 6.06%, GS 5.28%, BAC 3.47%上昇しています。

(小売り)上昇と下落に分かれていますが、変動の幅はそれ程大きくありません。

(住宅関連)大幅に上昇している(10%前後)ところが多いです。

(テクノロジー)  下落しているところが多いですが、通信系のところは上昇しているところも多く目にしました。但し、TIとBroadcomは下落です。 決算発表が明日のGoogleは2.87%の上昇でした。

<まとめ・コメント>

本日の上昇の要因として、Fedのベージュブックで、経済活動の下落のペースが落ちてきているとの表現が好感されたとの記事を多く目にしました。回復した(上昇した)わけではないのに、好意的に解釈されるところに、市場のセンチメント、景気の先行きに対しての期待が依然として強い事を暗示している様に思います。

Fedのベージュブックはざっと冒頭の部分を読んだだけですが、個人的にはこれが市場に好材料となることに非常に興味を覚えました。クレジットカードの会社毎の破綻率が発表されました。これに関しても破綻率が上昇しており、高まる失業率とその影響を考えた場合、悪材料になるのであれば分かりますが、アメックスの30日以上の支払い遅延率が前月に比べ減っただけで、大きな好材料となっていることも、同様の印象を受けました。

昨日市場終了後に決算を発表したIntelは市場予想を上回る結果でした。株価は、午前中は4%を超えるそれなりに大幅な下落していましたが、それなりに戻して終了しています。コンピューター関連は今日は下落しているところが多かったです。一方で、テクノロジー関連では、通信系の株では上昇しているところも多く目にしました。但し、通信系の半導体の主要ベンダーのTIとBroadcomは下落しています。

いろいろ最近取沙汰されているストレステストに関しては、政府が5月初め頃に公開する予定を明らかにしました。New York Times等の記事で、結果は(意図的に)全ての銀行が合格、との話が既にリークされています。当初掲げていた大義名分は、実質的にはかなり意味を失いつつある様です。しかし、多少は個別の企業の結果も公開する様なので、多少なりとも市場への影響もありそうです。

明日は、JP Morgan、Google等が決算を発表する予定です。この2社に関しては、結果自体はそれなりに良い安定した結果を発表すると思っています。ただし、銀行系に対しては、好決算の期待が高まっているので、その期待に対してどうなのか?Googleについては、今後の収益の見通し、特に今後の事業の伸びについて注目が集まっていると思います。

今日までの時点では、市場のセンチメントは相変わらず強気を維持していますが、それが、このまま続くのか、どうかに注目しています。


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