Citigroupの第1四半期決算の概要をCiti発表の資料、Seeking AlphaのCitiカンファレンスコールのトランスクリプト等を元に簡単にハイライトとして、まとめます。尚、カンファレンスコールには、Citi CEO Pandit氏は参加せず、新CFO Ned Kelly氏が執り行ないました。Pandit氏に何かあったのでしょうか?カンファレンスコールにはCEOは参加するのが通例で、特に今回の様に市場の注目が大きく集まっている中での不参加は何か理由があると考えられます。尚、カンファレンスコールのQ&Aのセクションで、Mike Mayo氏がPandit氏欠席について質問していますが、不参加の理由の明確な答えは得られていません。
売り上げは248億ドル、昨年に比べて2倍近い増加。優先株向けの配当支払い前の純利益として、16億ドルの黒字となりました。
第1四半期黒字はCEO Pandit氏の命題でもあったので、何とか対面を保った様です。一株あたりの収益の計算は次のスライドで簡単に示しています。第1四半期優先株の配当支払いは13億ドルでした。カンファレンスコールで、Citi 新CFO Ned Kelly氏は、既に発表している優先株の普通株への転換が終了するまで、Citiは優先株配当の支払いを続けると語っています。(まあ、当たり前の話ですが、、、)全体としての収益はかなり改善した結果となっていますが、本業の銀行業務の状況は依然として厳しい状況が続いています。特に、クレジット・ロスが大きく増加しているのが目立ちます。
クレジットコストは、44億ドルの大幅な増加(76%増加)となり、総額103億ドルのクレジット・ロス。増加の主な部分は、クレジットカードによるもの。内訳としては、ネット・クレジットロス73億ドル、27億ドルのロスのリザーブへの追加、そして、その他3億3200万ドルでした。
EPSの計算には、昨年第1四半期に発行した転換優先株125億ドルの転換価格のリセットの影響が含まれています。この一時的な要因を除いた場合、EPSは通常、希薄後とも黒字であるとのことです。(Kelly氏)
このスライドは、北米の消費者のクレジット・ロスのトレンドを表しています。ここで記載しているクレジット・ロスは、クレジットカードと第1抵当権設定の住宅ローンのものです。このグラフを見ると、クレジットロスが失業率の上昇と共に大きく増加している事が良くわかります。失業率が今後も高まって行く事はほぼ確実視されており、そのことは、今後、クレジットロスが更に増加する事を示しています。つまり、今後の収益見込みについてはとても楽観視できる様な状況ではないとも言えます。また、このエントリーでは取り上げていませんが、アカウンティング変更(Mark to market)により、バランスシート等にはプラスの影響がありますが、潜在的なロスは今後も増えて行く可能性が高くなっています。
Citiのカンファレンスコールには、Mike Mayo氏、Meredith Whitney女史も参加しています。添付のトランスクリプトのリンクから、Q&Aのセクションでのやり取り等も読む事ができます。ご興味のある方は是非ご覧になってみて下さい。
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